表面含浸工法のシラン系とけい酸塩系の違い
表面含浸工法とは
主に、シラン系表面含浸材とけい酸塩系表面含浸材の2種類の材料があります。
それぞれ特徴が違うので覚えておきましょう!
シラン系とけい酸塩系の違いのイメージ
詳細は後述しますが、シラン系とけい酸塩系の違いをイメージすると以下になります!
スポンジの表面に防水スプレーを拭いて撥水させるのがシラン系。
スポンジの表面の隙間にゲル状のものを埋めて、水を入れない、緻密化するのがけい酸塩系。
シラン系表面含浸材について
コンクリート表層や空隙壁面に疎水性のアルキル基が固着し、吸水防止層が形成されます。
そのため、外部からの水に対して、吸水抑制機能を持ちます。(なので緻密化はされない)
空隙自体は閉塞されないため、水蒸気透過性は確保されます。
よって、内部に滞留する水分の減少効果も見込まれるため、後述するけい酸塩系よりもASRに対しては有効です。
※ASRとは、反応性骨材と水が反応してゲル状の生成物ができ、膨張して、コンクリートにひび割れを生じる。
けい酸塩系表面含浸材
含浸、塗布することで、無機のC-S-Hゲルがコンクリートの空隙を埋めます。
表層部が緻密化されることで外部からの水や炭酸ガス、塩化物イオンなどの劣化要因の侵入を抑制し、コンクリートの耐久性を向上させます。