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豆板(ジャンカ)とは?どんな変状?

名称 豆板=ジャンカ=あばた 定義 打ち込まれたコンクリートの一部において、セメントペースト、モルタルの廻りが悪いため、粗骨材が多く集まってできた空隙の多い不良部分 発生要因 コンクリートを打ち込む時の材料分離 コンクリートの締め固め不足 型枠下端からのセメントペーストの漏れ 防止対策 材料分離しないように打ち込む→打ち込み高さ等に注意する ワーカビリティが良いコンクリートを使う→材料分離しにくい配合にする バイブレータで締め固める→骨材を沈めるため タンピング(叩き)により充填する→骨材を沈めるため 解説 コンクリートは、粗骨材でなくセメントやモルタルがコンクリートの強度の決め手となります。 豆板とは…粗骨材ばかりの箇所=モルタル分が少ない=通常箇所より強度が弱い、という変状です。 粗骨材とモルタルを分離させないことが対策になります。 そのために、打設方法に注意します。例えば縦シュートを使用したり、打ち込み高さを1.5m以下にするなど。 他にも、ワーカビリティを良くしてあげて、打設中のモルタルと粗骨材が分離しにくくしてあげるなどがあります。 補足 全てをセメントやモルタルで施工しようとすると高価となってしまう。それを避けるために粗骨材を混ぜることで、使用するセメント量を減らす目的があります。 さいごに コンクリート診断士試験の問題集や参考書で何があるか気になる方は、こちらも参考にしてください。 難しい試験ではありますが、試験勉強がんばってください!応援してます!

コンクリートの“表面気泡”はなぜできるのか?

コンクリートの変状の種類の一つである表面気泡について解説します! 名称 表面気泡 定義 せき板(型枠)に接するコンクリート表面に、コンクリート打ち込み時に巻き込んだ〝空気あるいはエントラップトエア〟が残って露出し、その状態でココンクリートが硬化したもの ※補足:エントラップトエアとは? 混和剤を用いていなくても、コンクリートの練り混ぜ中に、自然に混入する気泡のことです! ※補足:エントレインドエアとは? 似たような名前で、エントレインドエアというものもあります。 これは、混和剤であるAE剤やAE減水剤などにより、コンクリート中に生成された微細で独立し、均一に分散した気泡のことです! なお、補足の補足ですが、AE剤はコンクリートのワーカビリティ向上のために使われる混和剤です。 発生要因 傾斜を有する型枠面においてブリーディング水や気泡が残ることが多いため 防止対策 型枠に空気孔を設ける 透水型枠や吸水型枠の使用 ※補足:透水型枠とは? ブリーディング水が排出され、コンクリート表面の組織が緻密になるメリットもある 勉強の参考になれば幸いです!

砂すじとは?どんな変状?

名称 砂すじ 定義 せき板の接するコンクリート表面に、コンクリート中の水分が分離して外部に流れ出す場合に生じ、〝コンクリート表面に細骨材が縞状に露出したもの〟 例:型枠の隙間からブリーディング水が漏れる 傾向 ブリーディング水の多いコンクリートで発生しやすい傾向がある。 ※ブリーディング水… 骨材やセメントなどの固体材料が分離・沈降し、コンクリート内に含まれていた水の一部が遊離し、コンクリートの表層まで上昇した水のこと 発生要因 ブリーディング水を取り除かないでコンクリートを打ち重ねる 軟練りのコンクリートを過度に締め固める コンクリートの打ち上がり速度が速い→側圧により加圧脱水が促進される ※打ち上がり速度…コンクリートを打設し、構造物の高さをあげる速さのこと 防止対策 ブリーディングが少なく(水セメント比W/C=小)、ワーカビリティの良い(例:AE剤を用いた)コンクリートの使用 化粧型枠や透水型枠、透水シートの使用

コールドジョイントとは?どんな変状?

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名称 コールドジョイント 定義 設計段階で考慮する打継目と異なり、コンクリートを打ち重ねる時間の間隔を過ぎて打ち込んだ場合、前に打ち込んだコンクリートと一体化しない状態となり、打ち重ねた部分に不連続な面が生じること。 ⇒この面のコンクリートは脆弱。ひび割れが発生することが多い。 ⇒よって、構造物の耐力、耐久性、水密性を低下させる原因となる。 発生要因 前に打ち込んでコンクリートが硬化(凝結)したあとに、さらにコンクリートを打ち込むため 防止対策 運搬時間と打ち重ね時間に注意する。 →土木学会の場合 ※運搬時間…練り混ぜから打ち込みまでの時間 〝打ち重ね時間=運搬時間+30分〟が覚えやすいです! 影響 壁状の構造物に生じた場合、壁を貫通している可能性が高い。 →漏水を生じる恐れあり 解説 断面の大部分に不具合、または連続して不具合が生じていると、部材を貫通している恐れがあり、漏水が生じる可能性が高い。